コンサート・2018年第一四半期(1〜3月)

Posted by ジャンヌ(Mami Takayama) on 25.2018 音楽・ミュージシャン・ライブ撮影日記
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Buddy Guy at Buddy Guy's Legends 1.27.2018


もう4月も終わってしまう。
相変わらずコンサート撮影に明け暮れている日々。ハウスフォトグラファーとしてCity Winery Chicagoで週2〜3日、後の2〜3日は他のヴェニューで。。。 今年に入ってからは週6〜7日、時に掛け持ちでヴェニューからヴェニューへ移動という、まさにライブ詰め。
1月の大半は日本でのんびり休暇だったのでそのしわ寄せもあるが、いいライブが街中に溢れているのだから仕方ない。
そんなわけで、こちらのブログも放ったらかし。見れば日本滞在日記から更新していない。そこでまとめて、2018年第一四半期(1〜3月)のコンサート模様をざっと紹介。全部は載せられないので、心に残ったものをピックアップ。
まずは、日本からシカゴに戻ってきてすぐに撮影したのはバディ・ガイ。おなじみ、ブルース界のキング。この撮影で1月遊びモードだったからだが仕事モードに切り替わりました(笑)。


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Samantha Fish at Lincoln Hall 3.31.2018

続いてサマンサ・フィッシュ。いま売れっ子の女性ブルースギタリスト。
お色気満点だけれど、ギターの腕前は本格的で見かけとブルージーナサウンドのギャップがファンを魅了する。


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サマンサみたいなアーティストは撮影も楽しい。



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Gangstagrass at Evanston Space 3.18.2018

ギャングスタグラス。
ブルーグラスとヒップホップを融合させたアメリカならではの新しいジャンル。迫力いっぱいの楽しいライブ。
他にもいい写真がいっぱいあったのですが、彼らのマネージャーがやたらとこの写真を気に入ったのでこれを載せておきます。



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Sergio Mendes at City Winery Chicago 2.25.2018

ボサノバ界の巨匠、セルジオ・メンデス。
子供の頃、「オーーーアイアイア、オパオパオパ!」と訳も分からず歌っていたっけなあ。マシュケナダで盛り上がった時にそんなことを思い出した。
アメリカのコンサートは観客の携帯での撮影やビデオも大抵OKなのだが、セルジオは撮影嫌いらしく、携帯のカメラも禁止。内緒で撮っている人はセキュリティにつまみ出される(たまーにこういうアーティストがいる)。しかもこの日の公認フォトグラファーは私だけ。貴重なライブ写真です。



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Ruthie Foster at Evanston Space 2.22.2018

ルーシー・フォスター。女性ブルースシンガー/ギタリスト。



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Doyle Bramhall ll at City Winery Chicago 3.1.2018

ドイル・ブラムホール。
普通このクラスのミュージシャンになると、PRマネージャーが撮影の手配など全てするのだけど、なんとドイル本人からメールが来てビックリした。最初イタズラかと思ったくらいだ。だってあのドイル・ブラムホールだもん。「サウンドチェックの後に外で撮影してもらいたい」と。自分でそういうプランを立てるアーティストって面白い。
彼は左利きなのだが右利き用のギターをひっくり返して弾く。ジミヘンも同じだが、ジミは弦を逆に張り替えた。しかし、ドイルは張り替えずに弾くのだ。だから一番太い弦が上に来る。これがドイルの名物ギター弾きなのだが、この日は普通にレフティ用のギターを弾いていた。どっちでもいけるんじゃん。彼が変わり者なのには代わりがないが(笑)



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Joanne Shaw Taylor at City Winery Chicago 3.6.2018

ジョアン・ショウ・テイラー。
イギリスの女性ブルースギタリスト。レイヴォーン・スタイルのギター・テクニックで観客魅了。目をつぶっているとおっさんが弾いているようなブルースサウンド。かっこいいっす。



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Christopher Cross at City Winery Chicago 3.31.2018

”天使の声”のクリストファー・クロス。
「外見と声がまるで正反対」シンガーの元祖。その美声は失われるどころがさらに磨きがかかっていた。素晴らしい。
クリストファー・クロスといえば「ニューヨーク・シティ・セレナーデ」とか「セイリング」が代表曲だが、さらっとそれらを2曲目と4曲目に出し惜しみせずに披露しちゃうところがさすが「昔の歌手」ではない現役アーティスト。
クリストファーの声は楽器のように表情豊かなのだが、顔の表情は変化なし。これでも精一杯「一番表情のある時」を狙ったのだ。そういう意味で難しい撮影だった(苦笑)



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Stanley Clarke at City Winery Chicago 3.21.2018

ジャズ界の巨匠ベースプレーヤー。スタンリー・クラーク。
エレキとアップライトの二刀使い。スタンリーのシンボルとも言える珍しいアレンビックのベースの低い響きは独特だった。



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Los Lonely Boys at City Winery Chicago 3.17.2018

テキサス出身の兄弟バンド、ロスロンリーボーイズ。
最初に彼らの撮影をしたのはもう5年ほど前だっけな。予告もなしにいきなり彼らのステージに、ロバート・プラントが現れて数曲熱唱して引っ込んで唖然とした記憶が鮮明に。
3兄弟相変わらず元気だし大人気。



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Howie Day at City Winery Chicago 3.29.2018

ハウイー・デー。
ソールドアウトショーだったし、私も彼の撮影を楽しみにしていたのだが。。。。
撮影前に店のマネージャーから、「今日彼はやたらと飲んでるから。。。」とは耳にしていたが。。。。  ステージにふらふらと現れるなり、転びそうになったりマイクに顔をぶつけそうになったり。酔っ払いながらも歌ったが、観客は唖然。そんな不安定な状態で2曲が終わった頃、怒った観客が次々と会場を後にするようになり。。。。
そんで4曲目にヒット曲「Collide」を歌うとそのまま楽屋に引っ込んじゃった。少し休むのかなー?戻って来るのかなー?としばらく待っていたけれど、どうやら終わっちゃったみたい。
観客は怒り心頭(当たり前だよね)。チケットは異例の払い戻し(シティワイナリー開店以来初めてのことだと思う)。
ハウイーに何が起こったか分からないが、酒を飲まないといられない状態な日常でのツアーは無理。このシカゴでの事件の後、彼はツアーをキャンセル(その方がいい)。
事情は知らないが、アーティストだって人間だもの、色々ある。
でもまあ、この日を楽しみに、会場まで時間をかけてやって来た人々にとってはたまったもんじゃない。「チケット代払い戻し」で済まされることではない。無駄にした時間。無駄にした期待。記念日に家族や恋人にチケットを用意した人もいるだろう。誕生日だった人もいるはず。だらしのないライブを行い人に迷惑をかけるということは、会社や会場から信用をなくすことだけではない。アーティストたちは、それを十分にわかって一つ一つのライブをこなすべきなのだ。
同じ人間であるアーティスト達だって、不調の時も不幸の時も色々ある。それを抱えながらもステージでパフォーマンスをデリバリーするのが彼らの仕事なのだ。
この日のハウイーを見て、逆に毎日立派なライブを行なっているアーティスト達を尊敬しなくちゃいけないなあ、って思ったのだった。
ハウイーも元気になってまた来年戻ってくるといいな、と願いながら。
酔っ払ってベロンベロンのハウイーを、酔っていないように見えるように苦労しながら撮った1枚(苦笑)



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Selwyn Birchwood at Buddy Guy's Legends 3.24.2018

ブルース界の若手注目株、セルウィン・バーチウッド。
何度目かの撮影。ステージでは屈託のない明るいイメージのセルウィンだが、楽屋での真剣な顔は、インテリな側面の彼を垣間見たような気がした。
相変わらず裸足のライブ。かっこいいです。



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The Zombies at City Winery Chicago 3.19.2018

イギリスのサイケデリックロックバンド、ゾンビーズ 。
1968年の彼らの名盤『Odessey And Oracle』の50周年記念コンサートツアー。
改めて聴くと、名曲ぞろいのすごいアルバム。彼らの曲をリアルタイムで聞いてなくても、全て知っている。。。ということはどれだけ世の中に流れていた。。。ってことだ。
オリジナルメンバーは、ヴォーカルとキーボード。甘い声は相変わらず美しく、キーボードはレコードよりも迫力あり。そうでなきゃ、この歳で世界ツアーなんてできませんよね。並な体力や気力や実力でできないことを彼らはやっています。ライブってボロは目立つので観客見抜きますし。プロってすごい。



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L.A. Salami at Schubas 3.30.2018

ザーッとではありますが、1〜3月までのコンサートをいくつかピックアップしましたが、私の中でのトップを二人ご紹介。
まず一人はイギリスはロンドンからのLAサラミ。 全く新しいタイプの新人でライブを観た時目が醒めるような思いが。
ジャンルはというと。。。ロックでもありフォークでもありブルースでもありヒップホップでもあり。ボーダーレスな音楽を追求するアーティストにとってジャンルは本当に無意味。
彼の音楽はいいし、詩(詞)はいいし、声もいいし、ルックスもいいんで、今後の活動がとても楽しみ。
いろんなアーティストを見て来ましたが、「一番印象に残るライブは?」と聞かれたら、新鮮だったLAサラミでございます。



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Eric Johnson at House of Blues 3.15.2018

そしてもう一人はエリック・ジョンソン。
説明不要な世界のベストギタリストの一人。ツアー直前に売り出された新しい彼のシグネチャーモデル、ストラトキャスターを持ってのお出まし。
エリックのクリアなエレキの音に酔いしびれました。撮影していると当たり前なんですが、アーティストはカメラ目線になる瞬間がいくつかあって、目が合ったりするんですよ。でもエリックは、私がカメラを構える前(演奏前)に、私に目で「ありがとう」「よろしく」ってな挨拶をしてくれた。とても優しい青い瞳の持ち主で、そういう一瞬の一コマに、人柄って出るなあ、って思ったりも。
彼のギターはもとより、さらにファンになりました。


ところで私のウェブサイト、新しくなりました。jeanne d'arc media
写真ポートフォリオはこちら。音楽はブルース、ジャズ、ロック、ポップ/ソウルに分かれてますので、クリックして見てください。ここに漏れているけれど素晴らしいアーティストいろいろ載っています。

以上、2018年第一四半期、振り返り日記でした。


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新宿ゴールデン街

Posted by ジャンヌ(Mami Takayama) on 04.2018 東京散策
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東京滞在日記、最後はゴールデン街。


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実は、東京に帰ってきて一番最初にカメラ持って散策に来たのがゴールデン街。
今回は、ゴールデン街に始まりゴールデン街で終わった東京散策であります。


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飲めないから飲屋街の雰囲気に憧れる。。。というのは以前のブログで書きましたが、ゴールデン街にはそれ以上の魅力が。

飲屋街にて、「人間にはなぜ飲屋街が必要なのか?」ということを考えるのが好きですね(飲めないのに笑)


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ここは非常にフォトジェニックな場所でもありまして。


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東京あちこちに残るこの手の飲屋街と同様、戦後闇市から始まったゴールデン街。

バブル期には地上げ屋の嫌がらせに何度もあいながら、オーナー達が結束して守り抜いた一帯。
新宿におけるゴールデン街の地理的な位置を考えると、この飲屋街の生き残った歴史に感謝。


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「飲屋街」というのは、「飲み屋」とは違う。
酔っ払いというのは、酔っていない人とは異なる人種。酔っ払いによって、風紀も乱れる。だから、酔っ払いを一帯全体で守れる場所が必要なのだ。


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世の中には、乱れた風紀が必要なのだ。
なぜ? 平たく言えば、世の中に風紀の乱れを取り締まるような輩ばかりで埋まったら、面白くないでしょう?
面白くないものだけで形成された街は、病気である。

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例えば暴力。
暴力の被害者になりたくはないが、暴力の存在は否定したくない。
暴力のマグマを抱えている人間社会こそが、極端に言えば健全な社会なのだとも思う。
悪も含め、内側にネガティブなものを抱えないと、ものは崩壊する。
新宿の街が魅力なのは、きちんと内包しているから。


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歴史的遺産や文化水準の高い街はそれだけで価値があるけれど、何か負の部分を背負っていないと魅力がない。
だからこそ、NYやパリと同様東京という都も魅力なのであり。

新宿の魅力は闇の深さ。
そしてまた闇だけだと救いがない。新宿には闇と光が共存するからいい。


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日本の社会の日常で、欧米と比較して、「遅れてるなあ」「改善されるといいなあ」と心から思うことは、LGBTに関する一般人の認識や意識。
テレビを観ても、人との会話でも、著しく遅れをとっていると非常に感じる。
どの国でも同じ割合でLGBTは存在するのに、それを無視する日本社会の背景があり、その姿勢に疑問視しないでいられるほどの一般市民の鈍感さが原因だ。
LGBTは興味だとか知識の対象ではなく、女性だったら男性を知らなくちゃいけないように、大人だったら子供を無視できないように、社会で生きて行くのなら、理解しないでは済まされない問題なのに。
権利云々の理解の前に、LGBTへの正しい知識。これが一般日本人に欠如しているから、とんでもない偏見に満ち満ちているのだ。


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過去の歴史に目を瞑ろうとするのも浅はかだが、LGBT問題は過去の問題ではなく、自分らの周りにある現在の日常。知らないできたことは恥であるし、知ろうとしないのも恥。
知識層と自負しているだろう日本人さえ甚だしい誤解をしていることが残念でならない。


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歌舞伎町からゴールデン街、そしてさらに2丁目と、この国の性のマイノリティたちが大きな息ができる場所が広がる。
さらに歌舞伎町の北の新大久保は、元はコリアンタウンのエスニックタウン。日本人になりきれない国籍のマイノリティ達が肩寄せ合って生きている。
新宿の黄金の三角地帯。この三角地帯があるからこそ、新宿は生き生きしているのだ。


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どこからも歓待されないマイノリティは、行き場所が限定される。生きて行く場所も限定される。
彼らを受け入れている新宿という街は、それだけで懐が深い。

アメリカという国は本当にいろんな問題を抱えているけれど、それでもバックグラウンドの違う多様な民族や文化や宗教を受け入れて吸収して成長している点は感心する。移民の端くれとしてそこで生きる場所を与えてもらった一人の人間としては、とても感謝する。生まれ育った国や土地に疑問持たずに生きて行ける人たちにはわかりにくいかもしれないが、呼吸ができる土地を自ら探して追い求めてきた人種にとっては、自分を受け入れてくれる土地は故郷以上の意味を持つ。
これができる国は、それを誇ればいい。

新宿という街も、ほかでは生きていけないマイノリティに生活の場所を与えていることだけでも、誇れる。


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よそ者が入ってきて落ち着ける空気というのは、その土地が、そこに住む人々が、違いを受け入れられる土壌を持っているから。
そしてそういう土地は、出て行くものも追わない。


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新陳代謝の激しい街は、大縄跳びのようだと思う。
縄が常に回っていて、いつ入ればいいのか迷っている人はなかなか入れない。タイミングが掴めずにずっと縄の外にいる。
だが入る勇気を持った人や、たまたま歩調が合った人は、縄の中にすんなり入れる。

出て行くときも、ひょいと出れば意外に簡単。
だけどタイミングが悪いと縄が足に引っかかる。なかなか出ていけない。


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この街に、ひょいと入ってきたんだな、、と思わせる若い子達の顔。

出て行くタイミングを逃して、ずっと居着いちゃったのかな、と思わせる古い顔。

ゴールデン街の新旧だけでも物語がある。

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「忘れないうちに」と急いで更新してきた東京滞在日記。これにて終了。
かなり乱暴に書いてきたので読みにくい箇所もあるかと思いますが、ご了承ください。
読み直さずにアップするのは毎度のことで(苦笑)

さて次回はもっと、我が故郷東京を愛せるのか? どんな思いを抱いているようになるのか?
楽しみでもあります。

シカゴは今日は雪。スーパーボウルサンデー。
アメリカ人が一年で一番テレビにかじりつく日。私もかじりつきます。


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新宿歌舞伎町

Posted by ジャンヌ(Mami Takayama) on 03.2018 東京散策
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お待たせしました、歌舞伎町(え?待ってない?)

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若い頃は、歌舞伎町の特異さがあまりわかっていなかった。
私の好みが変わったこともあり(笑)、帰国のたびに新宿にはなんども来ますが、その度になんども歌舞伎町に足を運ぶようになって久しい。伊勢丹行ったら帰りに歌舞伎町。映画を見たら帰りに歌舞伎町。友達とお茶したら帰りに歌舞伎町。あんたどれだけ歌舞伎町に惚れてんねん。
だってこんなネオンキラキラな街、アメリカにないんだもーん。


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「職業、イケメン」 「ホストは顔じゃない、生き方だ」。。。。 思わずプッと吹き出しながらもメモしたくなるようなホストクラブのコピー。
毎回どんなに眺めても、私好みじゃないなあ、ホストの顔は。
山Pぽいののはいるけれど、山Pじゃない。


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どんなに人生狂おうが、ホストに貢ぐ自分は想像できない。。。。。が、一度は垣間見てみたい、「ピンドン入りました〜💓」みたいな世界。(意外とハマったりして、、、、怖い)


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ゲイタウンは世界中にあるけれど、ここまでのラブホテル街というのは珍しい。
若い男の子3人組が、「どこにするー?」と言いながらホテルを探し歩く姿が見れるのも、歌舞伎町ならでは。
しかし3人で入れるところあるのか??


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カッコいい虎と龍。
両腕にこの墨入れたらカッコいいんじゃないでしょうか? 強そう。
アメリカはタトゥーに関して日本よりも垣根がずっと低いけれど、ふた昔前まではタトゥーを入れている人種は軍人、スポーツ選手、ミュージシャンに限られているところがあった。ホワイトカラーはまず入れない、というような。
だけど今の30代から下は、全くと言っていいほどタトゥーへのタブーがない。銀行員でもオフィスワーカーでも、まず大体体のどこかに入れている。普段は制服やスーツで見えないとしても、お尻の上とか腿とか肩とか背中に何かしら。それくらいタトゥーはアクセサリーのような感覚になった。

最近の日本人も、若い子は入れている子が多いね。でも銀行員が入れてもOKな世の中になるのはまだ先であろう。
私も今20代前半だったら、まず入れているだろうな(笑) 肩に小さいのをね。 今更そんな気起こしませんがww


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ラブホが連なる通りに、築地の魚屋。歌舞伎町の胃袋を潤わせる新鮮なお魚。
魚屋の向かいはソープランド。食欲に性欲。欲望にどこまでも忠実な歌舞伎町ならではの組み合わせ。


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道徳と不道徳、正義と不正義、合法と違法、情と非情、強者と弱者、宝石とゴミ、高級料理と吐瀉物。。。。両極の物が隣り合わせ。
男と女の性の境も、日本と異国のナショナリティの境も曖昧な街。

カオスが歌舞伎町を作る。


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昔からある、昭和の香りプンプンのバッティングセンター。


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歌舞伎町には、こんな健全なストレス発散を提供する場所もあるのです。


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老舗ライブハウス、アシベは健在。


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思い出横丁。

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迷路のような歌舞伎町の中の、さらなる狭い路地の飲屋街。

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狭い空間で飲むのが好きな、猫みたいな種族が日本には多いのだろう。
こういう横丁は、ずっと残ると思う。


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勝者の美徳が渦巻き、敗者の美徳が渦巻く。
両者がそう離れている性質のものではなく、どちらも似通っているものだということさえも、歌舞伎町にいると感じる。

例えば近年だとポーランドを旅した時、アウシュビッツに限らないが、感じたことを言葉に置き換えるまでに非常に時間がかかった。
イライラするのであるが(笑)、その時間を要するものこそ私にとってはアンテナに響いた証拠。


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今、東京に1年くらい帰ってきて住むとしたら、歌舞伎町に住みたい(笑)
高級マンションではなくて、ドアを開けるとラブホのサインが見えるようなところ。住民はゲイのお兄ちゃんとかミュージシャンとかホストとか。私も夜型だから彼らと生活のリズムは同じだし。
6年くらい前までは、「1年住むならコテコテの下町」と思っていたのだけれど、最近好みが変わってきた。
多分まだ、今の体力と精神力なら、歌舞伎町で大丈夫な気がする(笑) ま、実際には、住環境はよくないのだと思いますけど、頭の体操には最高の街のようが気がいたします。


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感性やアンテナを錆びつかせないように日々生きているつもりだけど、日常とは慣れであり、慣れこそ錆びつきの原因になる。
たまの日本への帰国は、錆を取るためでもあるけれど、今回は以前のようになかなか錆が取れなかったのだ。東京のどこを歩いても、好きだった街を歩いても、前のようにシャキッとしない。
だが歌舞伎町は、かなり錆が取れるような感覚を覚えた。錆が剥がれる感覚は気持ちがよい。快感。
この快感を信じたい。「何かある」。

次回の帰国時は、また感じ方も違うのかもしれない。違っていても面白い。
だが今回は、そんなわけで、歌舞伎町に感謝する。


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大久保・新大久保

Posted by ジャンヌ(Mami Takayama) on 03.2018 東京散策
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新大久保。
日本最大のコリアンタウン。今ではエスニックタウンと呼んだ方が正しいのであろう。

韓流は廃れたと聞いていたのだが、まだまだあるのですね、この手のショップ。

私も韓国ドラマとかが好きだったら、もうちょっと(いやかなり)楽しめるのだろうな、新大久保は。
その点はちと残念。


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それからもう一点残念なこと。
エスニック料理好きなのではあるが、韓国料理はさほど好みではなく。数年に1回食べるくらいか。。。

韓国料理が大好きだったら、この街楽しいだろうなあ。
だが、知らないだけに、いつか開拓したいのだ、この辺り。


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世界中のチャイナタウンは制覇している私であるが、コリアンタウンはあまり馴染みがない。
いつか、深く入れる縁がありますように。


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イラン人も大勢住む新大久保。ハラール食材店も多い。
民族の違いは食べ物の違い。宗教や戒律の問題だけでなく、家庭から受け継いだ味覚というのは一番妥協できない部分なのかもしれない。


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インド、アラブ料理レストランの上に韓国の美容院。その上に東南アジアのマッサージ店。


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ネパール食材店、レストランの上に、韓国垢すり。

まさに、エスニックタウンと呼ぶにふさわしい。


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韓国家庭料理、ハレルヤ。
映画「あゝ、荒野」で、韓国と日本のハーフのバリカン健二が通うレストラン。
新宿舞台のあの映画は、北新宿、西新宿、百人町、歌舞伎町、ゴールデン街あたりをふんだんにロケに使い、現代の新宿の若者たちをよく描いていた。

たまたま滞在中に前編後編の一挙再上映が決まって、新宿ピカデリーに帰国1週間前に観に行った。
5時間以上どっぷり「あゝ、荒野」の世界。それから抜けきれず新宿を彷徨ったので、どこかに新宿新次やバリカンが歩いているんじゃないかと期待しながら(笑)路地散策。


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切ない映画のおかげで、新宿も切なく見える。
切ないの大好き(笑) 切なさは心に残るからね。恋も映画も小説も。


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次回の帰国時には、もう少し深く開拓したい新大久保。
新宿にコリアンの友達がいれば、踏み込むのはそれが最強の方法なのですが、残念ながらおらず。
経験上、エスニックタウンに出入りするのは外部者としてでなく、内部者として入るのが一番ですからね。


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短期間で書きなぐってきた東京滞在日記も後もう少し。
頑張ってアップします。


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新宿百人町

Posted by ジャンヌ(Mami Takayama) on 03.2018 東京散策
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新宿百人町。
今やエスニックタウンで知られる大久保新大久保も百人町でありますが、オフィス街もありたくさんの専門学校もあり、かつての楽器店街の名残もあり、多面な顔を持っている百人町。


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ランチタイムともなると、オフィス街からやってくるスーツのサラリーマンや、専門学校から溢れ出てくる国際色豊かな学生たちがカレー屋の前などに並び、それはそれは他の街に無い活気がある。


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専門学校生は、インド人、アラブ人、中国人、韓国人、フィリピン人。。。。と多種多様。
色んな言語が混じり合う百人町の路地。
移民の国アメリカではこういう状態が都市の日常なので、この大久保界隈の百人町が一番アメリカに近いと思う。


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皆若い。18歳から20歳くらいでしょうか。
専門学校に籍を置いているのは滞在ビザの建前で、ほとんどが近くの店で働いているのだけれど。このハングリー精神。
実際に貧しいのではあろうが、若き肉体からほとばしるエネルギーというのは、非常に健全でパワフルで、圧倒される。
絶対に生き残ってやろう、という逞しさ。生きるためならなんでもするぞという覚悟。この海外からのエネルギーが、ここ界隈の魅力となっている。


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曇天に一瞬日が差す。
見上げれば、性病科。血液検査。婦人科の看板。素敵すぎ(笑)


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百人町の向こうに見える西新宿の高層ビル群。
ここと向こうの間には川は流れていないけれど、向こう岸のような別世界。

百人町の歴史はとても面白く、昭和の時代からここまで変化を遂げた街は東京でも珍しいであろう。
戦後は、日雇い労働者や在日朝鮮人がガード下に不法占拠して住み着くようなバラック街。
それから楽器店が増え始め、音楽関係者の街になる。
50年代には朝鮮人が多く流入し、現在のコリアンタウンの原型ができる。
それに続く高度成長期は、百人町は台東区の山谷と肩を並べる寄せ場となった。


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60年代には、もともと音楽と関係があった街だけに、ジャズ喫茶やライブハウスが増えて行く。だが、新宿や渋谷の勢いに負け、音楽の街は衰退。
70年代になると、韓国からニューカマーが増え、コリアンタウンは成長。東南アジアからの出稼ぎジャパゆきさんやイラン人の出稼ぎも増加。
そして現在、言わずと知れた日本最大のコリアンタウンに成長。


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遠くに見える西新宿と百人町の構図は、ニューヨークにおけるマンハッタンと70年代までのブルックリンを彷彿させる。
すぐ近くに見えるビジネス街の摩天楼は、こちら側(百人町)では別世界。近くても足を延ばせない場所であり、縁のない街。
ブルックリンも百人町も、貧しい移民が肩寄せ合って生きてきた。その移民パワーというのは、実は向こう側(マンハッタンや西新宿)には無いパワーであり、まさに労働のパワー。血や汗が実際に見える、肉体のパワー。肉体がぶつかり合う生々しいパワー。


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大久保駅近くにある、百人町区営アパート。
1964年のオリンピックの時代。新宿区は、この地域にはびこる不衛生なバラック街の一掃計画として、この区営アパートを作った。
ここに住まわされたのは、主に在日コリアンたち。


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今では半分以上が空き家となっている感じではあるが、まだ現役のアパート。
1階が「作業所」で、2階が住居となっている。

家賃は今でも、一月1万円もしないとか。この地において、破格の値段。だから住民も出てはいかない。


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アメリカも、低所得者層用の公営団地(プロジェクト)を50年〜60年代に大量に作った。公民権さながらの時代だから、当然入居者は人種が偏り、黒人のすみかとなる。
家賃の低さを含め過剰な生活保護は労働意欲をも停滞させ、何世代にも渡りプロジェクトから出て行けない住民がほとんどで、結局は貧困のスパイラル、人種差別の根源を生み出す。


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行政が行うにわか処理は、必ずやどこかで歪みがくる。
何十年どころか、何百年経ってもはびこる問題となる。


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2年後に再び東京五輪を迎えるこの街。いかがなるものか。 
歪みを生まない五輪というのは未だかつて存在したことはない。そんなことは、東京五輪を経験した昔からの都民は皆知っているはず。。。。と言ってももう遅いので、見守るしかありません。


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百人町。色々考えさせてくれる街であります。
考えさせてくれる物や人は大好きなので、百人町も大好きです。


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