
「好きなエスニック料理は?」と聞かれれば、迷わずにベトナム料理とエチオピア料理と答えるだろう。
ベトナム料理なら週5でもいいし(実際、1ヶ月ほどのベトナムの旅を何度かしているが、毎日現地料理を食べて飽きたことがない)、エチオピア料理なら週3でもいい。
実際、週に2~3度の割合で半年くらいエチオピア料理を食べ続けた時期もある。
その頻度の高さの理由は、病み付きになる味付けだということと、夫も私と同じくらいエチオピア料理ファンで、この頻度で飽きないからだ。
エチオピア料理というのは写真のように、少しずつ煮込み料理を人とシェアして食べた方が美味しいので、最低相棒が一人いた方がいい。5~6人で食べると色んな味が楽しめる。
シカゴにはアフリカ人(アフリカ各地からの人が交わっている)のコミュニティがいくつかあり、いくつものエチオピアンレストランがある。
どこもエチオピア人の店なので、味も盛りつけも本格的だろうと思う(エチオピアに行った事がないので比較のしようがないが)。
その全店を試したが(笑)、同じ料理でも家庭ごとに味が違うように、店によって味付けが違う(でも、出て来るものは大体同じ)。
日本の主食が米なら、エチオピアの主食は
インジェラと呼ばれるクレープのような(味は全然違う)パンだ。小麦じゃないので、パンと言っていいのかどうか。

このフワフワとした、湿った感じのインジェラ。
重なってこうやって出て来るとナプキンに見えるので、思わずひざに置いてしまった。。。というアメリカ人もいる、なんてジョークも(笑)
日本人はこれで顔など拭かないように。おしぼりではありません。実際に、くるくるっと巻いて出て来る店もある。
エチオピア料理はアルミ製の広いお盆に、このインジェラを敷き、その上に沢山の煮込み料理が乗って出て来る。
フォークやナイフは一切なし。インジェラをちぎっておかずをつかんで食べる。
食べ方はインド料理に似ているが、味は全然違う。スパイスをふんだんに使った料理であるが、インド料理とは違う。なんの料理に似ているかといえば、なんの料理の味にも似ていない(笑)
エチオピア料理はエチオピア料理としか言いようがない。
このインジェラは酸味が強く、これが好きな人とダメな人とに分かれるようだ。インジェラの味がダメならば、エチオピア料理は向かないだろう。
だからエチオピア料理は、大好きで病みつきになる人と、「一度きりでいいや」となる人とに分かれる。
私はこのインジェラに病み付きで、料理の味付け(スパイス)にも病み付きになった一人だ。一度食べると、翌日には恋しくなる。そういう麻薬のような食べ物。
エチオピアに行った日本人旅行者で、インジェラを「臭いボロ雑巾のような味」(その酸味から、であろうが、ひどいw)と言っている人もいるので、本当に合わない人にとっては厄介な食べ物なんだろう、と思う。
エチオピア現地でインジェラがダメだったらきついだろうなあ。

料理はほとんどがシチューのような煮込み料理。
中心にあるのはほうれん草。その左上にあるのは牛のひき肉。時計回りにサラダ(塩分の効いたドレッシング)、ひよこ豆をつぶしたもの、白魚(ティラピア)、赤レンズ豆、サラダ、鳥肉。
野菜料理の種類が多いので、ベジタリアンにも人気の料理だ。
日本はどんなエスニック料理も食べられる国だけど、「エチオピア料理は食べたことない」「見たことない」という人が意外と多いので、今回写真を撮って来た。
いつもは出て来るとすぐ手をつけて食べちゃうのだが(大好物だから待てないのよね~)、今回は相手が夫だけだったし、「ちょっと待って!」と出る手を制止しつつパチリ。
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