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Liz Taylor

Posted by ジャンヌ(Mami Takayama) on 24.2011 映画&ドラマよもやま話
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エリザベス・テイラーが亡くなった。

私が物心ついた頃は、テレビに出て来る彼女は随分と太ったおばさんで、全盛時代はとっくの昔の話のこと。
女優というよりもアクティビストで、親友の俳優ロック・ハドソンをエイズで失ってからは、エイズ撲滅運動に奔走していた。

彼女の子役時代の「名犬ラッシー」には、まだ11歳の可愛いリズが出ている。
聡明そうな額。意志のハッキリした口元。物怖じしない瞳。
非常に賢そうな彼女のイメージは、リズ・テイラーそのものであったと思う。その後もずっと。

子役時代から見事に美しい娘に変身した頃の名画、「陽のあたる場所」はモンゴメリー・クリフトとの共演。
輝くばかりの美しさ、とは、こういう事を言うのであろう。。。。という美しさ。「美しい」というオーラだけで、周囲を圧倒させられる人はそうそう居ない。「美しい」というだけで、人をひれ伏せられる人。
その「美」を持ったリズが、ピッタリの役柄で登場した。撮影時、彼女はまだ17歳であった。

彼女のような美というのは、どこか遠くの世界の物。。。という事を感じさせながら、同時に人間的な演技を見せられる人だった。あれだけ美しいのに高慢ではなく、静かに深く傷つき人を想う若い女性を演じられたのは、彼女の女優としての力量。


「娘」の時代から、「女」の時代へも上手く変身した。
「熱いトタン屋根の猫」はポール・ニューマンとの共演の名作。大好きなテネシー・ウィリアムズの作品だが、肝心なホモセクシャル問題の部分を映画ではぼやかしてあって、それが不満なのであるが、それは俳優たちのせいではない。自分の夫が実はホモセクシャルなわけで、それに感づいて行く欲求不満の妻の役なのだが、それもリズは見事に演じきった。
美しく、品良く、肉体的な欲求不満を演じられる女優というのも、リズならでは。


もっと「すごい女」を見せてくれるのは「バージニア・ウルフなんかこわくない」である。
これは舞台劇なので、登場人物4人の台詞だけで話が進む。室内劇のカメラワークの巧みさはもちろんあるが、シーンが色々と変わるわけではない。基本の舞台は夫婦が住む家のリビングルーム。
俳優陣の演技力が全てなのだが、このリズ・テイラーが見事なのだ。
酒を飲み、タバコをふかしながら、夫に罵詈雑言を羅列する。
その悪態ぶり、憎たらしい女ぶり、台詞の一つ一つ、態度の一つ一つが名演技。
それまで美しく、聡明で、気品が高い。。。。といった役柄の多かったリズ・テイラーが、夫婦間の痴話や秘話、闇の部分を台詞であぶり出す。ミドルクラスの単なる落ちぶれたおばさんに完全になりきっている。
この女優の演技力とチャレンジ精神は大したものだ。
綺麗なだけのお嬢さん女優とは違い、女優魂のあるところを見せつけてくれた。


「おばさん」までは演じられたリズ・テイラーだったが、残念なのはおばあさん役が無かったことかな。
ただ、美しい時に美しいまま一線を引いた日本の美人女優原節子とは違って、リズは醜くなっても外に出続けた。
皺やシミが増え、劇太りになって、腕がしわしわになっても公的な場に出続けた。
それは、あれだけ美しい過去を持っている大女優としては、すごい事だと思う。

彼女は、美に恵まれた人だけれど、美だけに頼らなかった人生である事は間違いない。
それよりももっと強い物、深い物、確固たる物が彼女の中にはあった。
それがリズ・テイラーの魅力であろう。





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