銀座 L'ecrin レカン

Posted by ジャンヌ(Mami Takayama) on 01.2010 東京・懐かしの店
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随分前のことであるが、南青山の友人の事務所に遊びに行ったら、6~7年ぶりくらいにS氏に会った。
S氏は友人の学生時代からの友達である。
友人と言っても、私より15歳くらい年上であるから、友人もS氏もいいおじさんである。

S氏は私を見るなり言った。
「久しぶりだねえ。今度夕食一緒にしようよ。 ずっと前にレカンに行こうって約束したよね。覚えてる?」

レカンとは、ミキモトビルにある、銀座レカンのことである。

20代前半の学生の頃、私はその事務所でバイトをしていた。
S氏は私を食事に誘ったらしいが、「レカンだったらいいですよ」と私は答えたのだとか。

全くそのやり取りを覚えていなかったのだが、「レカンだったらいいですよ」という辺りの生意気さが、紛れもなく20歳そこそこの頃の私なので、間違いない。
「レカン」を出せば、「ちっ、生意気な娘だ」とS氏もあきらめてくれるだろう、と思っていたのかもしれない。
実際、その返事の後はS氏に会う機会もなく時は過ぎて行ったのだ。

そこで6~7年ぶりに「約束」を果たすために、我々は銀座レカンに赴いたのであった。

レカンは味も雰囲気もサービスも、高級フランス料理レストランである。
平日の夜なので、赤い絨毯が敷き詰められた店内には、我々ともう一組しか客が居なかった。

レカンのコースは3つあるのだが、Aが15,000円、Bが20,000円、Cが25,000円。
S氏が「Cコースにしましょうよ」と言うので、ゴージャスにCをごちそうになった。

いつも可笑しなS氏の姿しか知らなかったのであるが、店の雰囲気のせいか、S氏は結構真面目に家族の話とかして、随分と違う一面を見たような気がした。

実は、レカンはその時が2度目であった。
レカンはお気に入りのレストランだったので、「レカンならいいですよ」と言ったのかもしれない。

最初に連れて来てくれた人は、これまたおじさま。
私がアメリカに留学に行く直前だった。
「アメリカなんかに行ったら、もう美味しいフランス料理なんて食べられなくなっちゃうんだから」と、おじさまは言った。

そのおじさまの言う通りであった。
レカンのようなフランス料理は、NYでさえも、アメリカではなかなかお目にかかれない。

アメリカのフランス料理はひどい。
イタリアンレストランのレベルは結構高いだけに、フレンチのひどさが際立つ。

アメリカ人にフランス料理は合わないのだと思う。
コストパフォーマンス的に。 量が最優先の国民には、このフレンチの量はちゃぶ台ひっくり返したくなるような物なのだろう。

味覚の狂ったアメリカ人に、フランス料理の珍味など分かるはずもないのかもしれない。
アメリカの「フレンチレストラン」と看板を掲げている所は、ほとんどが私にとっては「アメリカン」である。
エスカルゴが前菜にあるくらいで、フレンチと呼んでほしくない。。。。が、アメリカのフレンチレストランは、そのレベルである。

現在のレカンのウェブサイトを見たら、コースの値段が昔から変わっていない。
この不況時、上げられないんだろうなあ。
昔がいかに高かったか。。。という事かもしれないけれど。
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