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もらい涙

Posted by ジャンヌ(Mami Takayama) on 14.2012 日々あれこれ
morai1.jpg jelly fish



おとといはジェニファー・ハドソンのコンサート撮影だったのだが(この写真は改めて後日にアップ)、コンサート中に思いがけないことが。

観客の中でも特にノリノリに歌って踊っているファンを、スタッフが10人ほどピックアップしてステージに招待。
ジェニファーと一緒に踊ったり、手をつないでもらったり、そりゃーステージの上のファンたちは大興奮。

ジェニファーからマイクを取って、代わりに歌い始める短パンにサンダルの黒人のおじさんとか。
もう見ているだけで笑える。本当はスタッフなんじゃ?と思うほど、ノリがいい。

皆が次々にマイクを持って歌ったりしていたのだが、その中に15歳くらいの、ものすごく細くてか弱そうな男の子がいる。白人かプエルトリカンか、ユダヤ系にもアラブ系にも見えるし。。。うーん、エスニシティがちょっと分からない容姿。
他のファンたちに比べると、体の動きが硬くてヒョコヒョコ踊っているので目立っていた。
その彼が、これまたぎこちない動きでマイクを誰かから奪い取る。
そして突然、「I'm gay」と一言。「I just came out」。。。。

え?
ノリノリ音楽のダンスの中でのいきなりの公然告白(笑)。
だけど、意を決して言っているのが明らかに見える。
思わずジーンとなって拍手した。
観客の中からも、拍手があちこちから。

そしてジェニファーにハグしてもらった彼。 今度は涙、涙。。。。。

その後も皆のノリノリは、彼の「ゲイ告白」の後も何もなかったように続いたのだが、大勢の後ろの方で泣いている彼。動きのぎこちない彼は、完全に動きが止まって後ろにいるんだけど目立っている。

彼の繊細な気持ちを思うと、こっちまで泣けて来る。
ステージの前の方の席で、ジェニファーを熱心に観ていた彼。ジェニファーに会いたくて会いたくて、大興奮の10代。
ステージを観れるだけでも興奮なのに、なんと選ばれてステージに乗せてもらう。
そして憧れのジェニファーが一緒に踊って歌ってくれて。。。予想もしなかった出来事に、もう何がなんだか分からないくらいに彼は興奮していたのだと思う。

「カミングアウトしたばかり」と言っていたように、口に出すことで彼は自分解放の一歩を経験したに違いない。
カミングアウト前のつい先日まで、悩み悩み抜き、誰にも言えない本当の自分を一人っきりでずっと抱えていたのだ。
そうでなくても10代は、友人関係や親子関係や人間関係だけでなく、色々な悩みを抱えている。
ありのままの自分を受け入れてほしい。愛している人、特に家族からの理解はほしい。
受け入れられなかったらどうしよう。。。という思いで、ずーっと言えない。

嫌われてもいいから、自分にウソをつくことを止めよう。
そういう思いに達したから、彼は大勢の観客、しかも知らない人たちがいる中で、いきなり言ってみようという気になったのではないか。
彼をそうさせたのは、ジェニファーに会えた興奮そのものだろう。

ステージの上で踊っていたファンたちが、舞台の袖から帰って行くときに、プレス席を通った。
ノリノリの彼らにも我らは拍手を送った。
後の方から、泣きながらゲイ告白の彼がやってくる。まだ泣いている!
嬉し涙なんていう単純なものでなく、まだまだ苦しさからくる涙もあろう。
カミングアウトしたって、彼のようなマイノリティは今後も傷つくことから逃げられない。世間は残念ながら、まだまだ未熟なのだ。なんとか言う人たちのことは気にせずにいられるほど、強くなるしかない。
ガラスのような心を持った若い彼には、「強くなれ」なんて言っても今は無理だろうが、自分を壊すことや傷つけることだけは避けてもらいたい。今が一番つらい時だろうけれど、大人になるにつれて、自然に身に付く図太さもあるから(笑)
今日のステージで観客からもらった拍手やジェニファーからのハグで、これだけ迎えてくれる人がいることも、彼は肌で感じただろう。

私の横にいた黒人男性のフォトグラファーが、泣きながらやってきた彼に、「よくやったね!握手しよう」と声をかける。
握手しながら、彼がまた涙をぽろぽろ落とす。
「No cry. No cry」

繊細ボーイの涙を見てもらい涙。

いやー、彼にとっては、この日は大きな1日だったろうなあ。
席に戻った後も、またジェニファーを熱く見つめて一生懸命に歌っていたよ。




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