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Les Mis

Posted by ジャンヌ(Mami Takayama) on 27.2013 映画&ドラマよもやま話
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今年のオスカーの司会はSeth McFarlaneと決まった時から楽しみにしていたものだ。
期待通りに毒のあるユーモアでテンポよく楽しませてくれた。彼はビリー・クリスタルの立派な後がまになるだろう。

ノミネートされていた作品は随分前に観たものもあり、まだ観ていないものもあり。
「Les Mis」ことLes Miserablesは、そんなに観たいと思っていた作品ではないのだが、私の周りで意外な人が「泣いた」とか「今年一番の作品」とか言うので、ついつい観てしまった。
期待していなかったのにすごく感動した。

このミュージカル作品は、普通に喋る台詞がほとんどなく、全てが歌で占められる。そして全く違和感もない。
舞台では表しきれない群衆の迫力とか風景のスケールなどは、映画ならではのよいところだろう。
本来ミュージカルというのは、歌はスタジオ録音で後でかぶせる、というのが一般であったが、この作品では撮影と同時録音。それも技術の進歩と言えるだろう。
役者たちにしてみればごまかしかきかないわけだが、その時のエモーションに合わせて歌ったものがそのまま音になった方が自然と言える。従来のミュージカルの不自然さは、歌と口(パク)のズレみたいなものもあったから。
一番哀しい(?)のは、俳優と歌い手が別人の場合。台詞の声と歌う時の声がいきなり変わる。。。っていうのが、ミュージカル映画きらいをもっと嫌いにさせる理由の一つだったのでは?とも思う。

主役ジャン・ヴァルジャン役のヒュー・ジャックマンはオスカーに値する。受賞したダニエル・デイルイスの「リンカーン」は、疲れているときに鑑賞したもので途中で寝てしまい(苦笑。ああいう映画は疲れていないときに観ましょう)、まだきちんと観ていないのでなんとも言えないが。
ヒュー・ジャックマン初め脇役たちも、イギリス、オーストラリアの舞台で鍛えられてきた粒ぞろいで役者の力量を競い合っている。
ファンティーヌ役のアン・ハサウェイは出番が少ないとは言え、彼女の歌う"I Dream a Dream"のシーンは圧巻で、このシーンで助演女優賞をさらっていった。間違いなく彼女の役者人生で名場面の一つとなるだろう。

エポニーヌ役のイギリスの舞台女優Samantha Barksがいい。
彼女が雨の中で歌う"On My Own"は泣ける。濡れた石畳が哀しい。愛している者へ気持ちが届かない。惨めで怒れる時代にも、貧困のどん底にも、またしても失恋というものも存在する。だったら人は何に希望を持って生きればいいのだろう。

小説の中では悪党そのもののテナルディエ夫妻も、ミュージカルではちょっとマヌケの憎めないキャラクターになっているのでほっとする。なんせ暗くてミゼラブルな時代の話なので、こういう場面がないと鑑賞2時間半息切れもしてしまうだろう。
サーシャ・バロン・コーエン(テナルディエ)が出て来るだけで笑ってしまうのは私だけではないと思う。妻役のヘレナ・ボナム・カーターはあのメイクとヘアで出られると思わずティム・バートンの映画かと思ってしまう。彼女がいると「ここはロンドンの場末の飲み屋?」と映ってしまうほどイギリス色の強い女優だ。いやいや、ここはフランスなんだよ。

ストリートで生きるガブローシュ少年(彼はテナルディエ夫妻の息子。映画では説明されてないが)はとても印象に残るいい演技を残す。だが、彼が喋る台詞(歌の歌詞)が全然分からない(笑)。すっごいコックニー訛りというのか。
彼が出て来ると場面が明るくなるのであるが、「What??何しゃべってんの??」って感じなのだ。ここだけ字幕が欲しい。
パリが舞台なのに、思いっきりコックニー英語で話されるとやはり「ここはロンドンの下町?」と思いたくなってしまうのだが、この訛りが巷の労働者階級やストリートを表していてすごい効果。これが綺麗な英語を喋る子役だったら違っていただろう。
ガブローシュ役のDaniel Huttlestone君はエセックス出身だとかで。エセックス訛りは「一番ひどい」なんて言われるから、なるほどなあ。いやー、なに言ってるか分からないところもハスキーな声も含めていい味なんだわ。

最優秀作品賞を受賞した「Argo」もよかったけれど、個人的にどちらかと言えば、私はこの「レ・ミゼラブル」にあげたい。
そもそも全然違うタイプの作品同士は比べようもないのだが。




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