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ガッパオ/タイの思い出

Posted by ジャンヌ(Mami Takayama) on 19.2013 料理/デザート
gapao.jpeg
Thai Basil Chicken Rice



季節外れの暖かい日が続いている。 この一週間、素足にサンダルの夏日!

暑い日に食べたくなってくる、タイのガッパオ。
冬に作ったっていいんだけれど、シカゴの雪景色のときには不思議と思い出さない(笑)。

鶏ひき肉とバジルのご飯。赤いのはレッドペッパー(赤ピーマン)。
バジルはホーリーバジル(トゥルシー)を使った方が、よりタイの味に。
そしてやはり、タイ料理にはパクチー(愛)。


タイという国には21歳のときに初めて行き、そして恋に落ちた。
20代の頃は他のアジアの国への中継地点としてもよく訪れていた。あの暑さの中、交通渋滞と排気ガスの喧噪の街バンコックでさえ、日中元気に歩き回って疲れもしなかったのだから、若さというのはすごい。
クーラー無しの列車やバスで移動しても全く体にこたえなかった。
タイはアジア諸国への旅の出発点としても、旅人に優しい。ただ、かつては僻地であった北部の少数民族の村々も、開発されてしまいガッカリしてしまってから訪れていない。

「旅人が足を踏み入れていない」場所が、タイ北部に昔は沢山あった。そう、ヘロインの元となるケシ栽培の土地。
チェンマイで知り合った大学の先生に連れて行ってもらった山地には、赤や白の美しいケシの花が沢山咲いていて、それが恐ろしい麻薬の原料となるとは信じられないくらいに桃源郷のようだった。
手染めの民族衣装に身を包んだモン族やアカ族の女性たちが、その花畑で働く姿は絵のようだった。
少数民族の村々を潤わせてきたケシ栽培は、政府の一掃作戦により、90年代には姿を消した。私が訪れたのは、姿を消す直前の80年代後半。

ケシ畑がほとんど消滅した90年代半ばに、元ケシ栽培の土地を訪ねてみたら、ケシ栽培で生計を立てていた頃に比べて村がうんと堕落していてショックだった。ケシ自体が麻薬だとしても、少数民族の人々にとっては農業であり、朝早くから体を動かして働くリズムがあったのだ。忙しい中に、村の秩序があったのだ。
ケシ畑がなくなった後の彼らは、子供でさえ旅人を見ると寄って来て物をねだる人々になっていた。自分らの家に招いて食事を提供し、ガイドとしての金をとる。ツーリズムといえばツーリズムだが、タイ人や外国人旅行客にこびる(しかも片言の英語を話し)姿には悲しくなった。
時代は変わる。だが、東京の移り変わりでさえ激しいと感じる私には、タイの移り変わりの激しさを見るのは痛かった。そんな風に感じてからか、タイに足が向かなくなった。

10年ほど前にラオスに行ったとき、メコン川対岸のタイを眺めていた。
ラオスは首都のヴィエンチャンでさえ電気が少なく、町は毎日決まって停電が起きた。真っ暗闇の中のシャワー。ロウソク一本で過ごす夜。電気も車もないとこんなに静かなものか。
メコン川対岸のタイにはキラキラと電灯がともっていて、別世界だった。今でも変化し続けているんだろうなあ、そんな風にタイを想ったが、川超えてすぐ足を伸ばせる位置にいても、タイには行かなかった。

やはり、あの少数民族の村の荒廃ぶりを目にしたことが私にとってかなりのショックだったのだ。
美しいケシ畑を見なかったら、「私たちには私たちの生活がある」といった風に凛とした風情の村人たちを見なかったら、最初に見たのが旅行客にアメをねだる子供たちだったら、「こんなものか」で済んだだけかもしれない。
また訪れたら、さらに変化している(ひどくなっている)可能性は大で、そんな風に思うから見たくないのだ。

今でも時々思う。
あのケシ畑の美しい少数民族たちは、幻だったのではないかと。
当時でも、バンコックに戻って来たら「あそこは幻だった」と思ったものだ。
さて話は戻るがガッパオ。
このご飯は思いっきり現実のタイに戻れる味だ。アカ族やモン族ではなく、タイ人のタイ。

シカゴでは本格的なタイ料理は食べられない。タイレストランのほとんどは中国人経営なので、メニューがチャイニーズとごっちゃで無茶苦茶だ(悲)。
自分で作るにも材料揃えに困難があり、本格タイの味は遠くになりにけり。。。。






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