Interstellar

Posted by ジャンヌ(Mami Takayama) on 05.2014 映画&ドラマよもやま話
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SFものに興味のない私が、SF映画を観に行った。
人に誘われて勢いで。そうでもしなければ観なかったと思うので、こういうのもまあいいか、と。

日本でも話題になっている??とかという「インターステラー」
全く話の筋もどんな映画かも耳に入っていなかったが、主演がマシュー・マコノヘー、アン・ハサウェイ、と聞いてふむふむ。監督があの「ダークナイト」のクリストファー・ノーランと聞いて足が向いた。
上映時間2時間49分。夜9時からの映画だったから途中で寝るんじゃないかと心配したけれど大丈夫だった。

内容はウィキに載っているのでいつものように省略。
SFにも科学にも物理にも弱い人間が、こういう映画を観たらどういう感想を持つか?という点から読んでください(笑)。
地球上だけで行ってみたい所がまだまだワンサカある私としては、他の惑星への興味が薄い。ましてや住んでみたいとか「どんななんだろう?」なんてあまり考えないわけなんである。

SFだといっても、ベースは父と娘を代表とする愛のお話が軸。
「自分の星を守るため」だとか「子供たち世代の将来のために」だとかと大義名分で宇宙船に乗るメンバーたちも、結局は私的な感情を捨てきれないでいる。乗組員の間での感情だとか、離れた家族への愛情だとか。
サイエンスのお話で、愛だの恋だのが絡むと胡散臭くなるのだけれど、そこはさらっと描いていて、しかも核のところでアン・ハサウェイにいい台詞をしゃべらせている。
Love is the one thing that transcends time and space. みたいな。

愛は美しくもあるけれど、非常に残酷で苦痛を伴うものでもあり。
そして「時間と空間を超える」ということはまさにうなづくところ。
親子や男女間の愛情であっても同じで、過去のものになろうが遠くなるものであろうが、愛は不思議な綱を辿って記憶のキュービックのフタをいつも開けられる。
いつも考えていることなのだけれど、愛情を挟んだ人間関係で大切なのは、一緒にいられる時間を大切にすること。時間はどんな状況でも無限ではなくて、いつか絶対に別れるときが来るから。どんな形であっても。
恋人同士の場合、別れたらいつまでも物理的につながっている間柄がいいとは限らない。フェイスブックだの今は色々つながる方法が山ほどあるけれど、一番大切なのは、一緒に過ごした時間を宝にして、今や将来の自分の糧にすること。
愛した人の顔、言葉、温もり、それはいつでも記憶のキュービックの中に入っていて、必要なときに自由自在に開けられる。そんなとき、時間を超える、と思ったりする。

なーんて思っていたら、アンちゃんがまさにそんなセリフしゃべっていたからさー。
時間だけじゃなくて「space」まで超えるって言ってたけれど。

私はそういう「記憶」を辿るときに、記憶の一つ一つをキュービックのイメージでなんとなく捉えている。
そこでビックリしたことなんだけど、映画の中でも時空を超えて主人公が過去の時間に戻る時、映像がキュービックの中にいるんです。。。 私の記憶のキュービックはもっとちっぽけな引き出しみたいな感じなんだけれど、人間の頭の中ってなんとなく似通っているのかなあなんて思った。
ま、お金をかけて立派な映像に仕上げると、ああいう形になるんでしょう(笑)。

なんだか初めて聞くような物理用語(?)が色々出てきたけれど、話はシンプル(サイエンス的には複雑で深い)なので分かりやすい。
結構セリフがいいんです。
Mankind was born on Earth, it was never meant to die here.
空を見上げて他の星のこと考えているような人間じゃないと、こんなセリフ出てきません。。。。
私は地球以外で死ぬことなど一度も考えたことありませんから(笑)。小さい人間ですww

もう一つ、アンちゃんが引用していた詩の一部。
Do not go gentle into that good night.
Old age should burn and rave at close of day.
Rage, rage against the dying of the light.

なんか気になるなあ、と思っていたら、ウェールズの詩人ディラン・トーマスの有名な詩。

以下全文。
Do not go gentle into that good night,
Old age should burn and rave at close of day;
Rage, rage against the dying of the light.
Though wise men at their end know dark is right,
Because their words had forked no lightning they
Do not go gentle into that good night.
Good men, the last wave by, crying how bright
Their frail deeds might have danced in a green bay,
Rage, rage against the dying of the light.
Wild men who caught and sang the sun in flight,
And learn, too late, they grieved it on its way,
Do not go gentle into that good night.
Grave men, near death, who see with blinding sight
Blind eyes could blaze like meteors and be gay,
Rage, rage against the dying of the light.
And you, my father, there on the sad height,
Curse, bless, me now with your fierce tears, I pray.
Do not go gentle into that good night.
Rage, rage against the dying of the light.
- Dylan Thomas, 1914 – 1953

これ、死を前にした自分の父親への嘆願。
すごく美しい英文詩。
愛する家族の死を目の前にして描いた日本語の詩で一番好きなのは宮沢賢治の「永訣の朝」だとしたら、英文で好きなのはこれかも。
久しぶりに英文科の大学生に頭が戻りました(笑)。
(「あめゆじゅとてきてけんじゃ」も思い出したけど)

。。。と、私が書くと、サイエンスフィクションものが文学の話になってしまいます。ぷ。
そうそう、映画の中で出てきた単語、"Gravitational singularity"ってなんぞや?と思ってすぐに調べたんだけど、「重力の特異点」。。。。そんなもん日本語で聞いてもなんだか分からないわ。
鑑賞後何人かのアメリカ人に「Gravitational singularityって説明できる?」って聞いてみたら、「今まで人生で2度しか耳にしたことがない単語」とかって言われたりした(笑)。
「多分覚えなくていい言葉」とか、「日常生活で絶対に使わない」らしいのは確かね。

これから映画を観るみなさん、そんな単語は知らなくても十分通じるお話ですのでご安心を♪



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