Birdman バードマン

Posted by ジャンヌ(Mami Takayama) on 08.2014 映画よもやま話
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NYのブロードウェイを舞台にした映画の話なので、今日はシカゴではなくて映画にも出てくるNYタイムズスクエア周辺の写真です。

10月に公開以来話題になっている映画、バードマン。やっと観てきました。
っもうっ!期待以上に面白くて大感激♪ マイタイプの作品でございます♪

日本ではまだまだ先の公開のようなので、簡単にストーリーを申し上げると、かつてヒーロー物「バードマン」という映画で一世風靡した俳優リーガン(マイケル・キートン)が主人公。彼はいまは落ちぶれた役者で世間から忘れられているものの、再起をかけて自分が脚色をてがけたブロードウェイの舞台に挑戦する。
舞台俳優の一人が怪我をしたため、急遽代理に立ったのが売れっ子俳優マイク(エドワード・ノートン)で、彼の個性と才能がリーガンを追い詰める。
そのほか、リーガンの娘役にエマ・ストーン(葉っぱでいつもいっちゃってる、笑)。仲間の舞台女優にナオミ・ワッツ(このブロードウェイ舞台に女優生命をかけている)。

何が面白いかって、出演俳優のどころが実生活とかなりだぶっていて、かなり自虐的な内容なのだ。
マイケル・キートンといえば元はコメディアンだが、1989年の「バットマン」で一世風靡して知名度が上がった。
それからちょこちょこと脇役で見かけはするものの、「マイケル・キートンなんて名前、久しく聞いてないなあ」という感じの位置付けの俳優の一人なのである。
「バットマン」だから「バードマン」。完全に茶化されています。。。ぷぷ。

マイク役のエド・ノートンはこれまたいい加減なキャラで登場。エドってすごくうまい役者なのに、いまいち過小評価なのが気になるんだけど、やっぱりうまいですよ、この人。

そしていつも「売れない女優役」をやるナオミ・ワッツ。この女優さん、「ぱっとしない」役ってのがはまる。そういう役どころがうまいってのもなんか皮肉。
ナオミ・ワッツって、見た目金髪で綺麗な人なんだけれど、なぜかいまいち華がない。そして毒もクセもない。うまい女優だとは思うけれど、スターダムにはのし上がれないまま40半ばになってしまった美人さん。
女優にはスキャンダルも必要なのね、と思ってしまう。売れっ子女優になるには、トム・クルーズだとかブラッド・ピットだとかマット・ディロンだとか時のイケメン俳優を利用して付き合ってカメラのフラッシュを浴びたりする計算も必要なわけで。

このブラックコメディ、脚本もすごいんだけれど、なんといっても圧巻なのがカメラの長回し。
しょっぱなからずーーーーっとワンテイク。。。劇場内にあるリーガンの楽屋から、舞台裏の廊下、舞台に続くまで、カットがない。
館内真っ暗なんで時間は測っていなかったけれど、2〜30分ワンテイク?って感じられるシーンが延々と続き、目が離せないわけ(もうビックリ)。
実際には、ワンテイク部分は14分だか16分だからしいけれど(それでもすごいよ)、全くカットが分からないほどシーンが滑らかに続く。何回かのテイクをワンテイクに見せる技法もこれまたすごい。
「ああ、ここで切れたな」と目で分かった所は、リーガンとマイクが劇場から外に一旦出て、バーに入っていくシーン。ドアのところで一旦カット挟んでるけれど、かなり注意していないとこれも分からない。素晴らしい編集。
もう一度DVDでよーく見直したい(笑)。


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ここ、セントジェームス劇場がこの映画の舞台。
この中から外からカメラは追い回す。
舞台の途中の休憩でタバコを吸うためにバスローブのまま外に出たリーガン。バスローブがドアに挟まったままロックアウトされちゃって(爆)、仕方ないのでバスローブを脱いでパンツ一丁と靴下といいでたちでタイムズスクエアの雑踏を歩き、劇場表玄関から裸のまま入って観客席から劇を続ける。。。。というシーンは圧巻なのであります。「元バットマン」も60歳を超えたわけだが、さすがコメディアンマイケル・キートン。裸で歩くだけでなんでこんなに面白いの。


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お向かいのマジェスティック劇場もよく映る。
夜中から朝になる向かいの空とビルを映し、カメラが引き始めて窓の外のロートアイアンをくぐり、そのままリーガンの部屋まで入るシーンもこれまたうっとり。


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とまあ、この映画を観なければなんの話か分からないかと思いますが、是非おすすめの映画です。
オスカーの作品賞候補になると思うし、主演のマイケル・キートンも、助演のエマ・ストーンもノミネートされるんじゃないでしょうか。脚本も撮影も監督賞にももちろんあげたい。
監督は「バベル」のアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ。期待しちゃっていい監督さんであります。シリアスもコメディも撮れちゃう多彩なお方。


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冬のシカゴはなんといっても寒いんで、夏に比べるとやはり映画を楽しみたく季節であります。
みなさんお風邪にお気をつけください。



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