パリ10区(パリ北駅、東駅、サンマルタン運河)

Posted by ジャンヌ(Mami Takayama) on 26.2016 Paris, France パリ
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パリ10区。
まずはパリ北駅。
街の北東に位置するシャルルドゴール空港から電車RERで市内に入ると、まず北駅に到着する。パリの玄関口とも言えるターミナル。


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「パリに着いたんだなあ」、と感じる駅構内。


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映画「アメリ」にもちょくちょく出てくるこの駅。
パリ近郊に住む父親に会いに、アメリが利用するのがこの北駅。
夜中に、父親の家の庭にある小人像を「盗み」に行った帰り、終電に乗り損ねる。一夜を過ごし、朝一で北駅プラットフォームを歩くシーンがある。


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北駅前にはカフェが並ぶ。


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列車までの待ち時間をカフェで潰す人が多い。多くの客がスーツケース持ち。北駅からはロンドン、アムステルダム、ブリュッセル、ベルリンなどの国際列車も。
カフェの目の前が駅で、駅入るとすぐプラットフォームというのがいい。ギリギリまでコーヒー飲める。
この駅周辺の雰囲気、好き。


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これは東駅。パリから東へ向かう列車が発着するから東駅。
北駅から歩いてすぐ。北駅よりはこじんまりとしていて、人も少ない。ぐっとローカル感が漂う。

東駅も「アメリ」に登場する。
アメリと、アメリが恋をしているニノとのやりとりのシーンが幾つかここで。東駅にあるスピード写真ブースでニノが写真を拾っていたり。
それから「地下鉄のザジ」で最初に出てくるのも東駅だ。ザジが東駅に到着し、おじさんに出迎えられ、一夏の冒険がここから始まる。もう55年も前の映画だが、駅構内も変わらずで、ドアから外に出るシーンがすぐ浮かんできた。


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何と偶然だが、森山大道の「スキャンダラス展」が東駅を使って開かれていた。
人目をひく展示。駅をこのように使えるって素敵。とてもいいエキシビジョン。


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「北駅、東駅界隈は治安が悪い」とよく言われる。
治安が悪いとはどういうことなのか? シカゴで「治安が悪い地域」というのは、「運転したり歩いていたりすると銃弾が飛んでくる可能性のある地域」と理解しており、「毎週数人の銃による被害者、死者が出る地域」である。
そんな地域にライブハウスやクラブはあったりするものだから、遊びや撮影仕事だで住民以外だって足を踏み入れるけれど、今までのところ幸いに銃弾に当たったことはない。物騒な地域というのは、運転席のドライバーのこめかみに、いとも簡単に弾を発射する奴らがかなりいる地域である。ギャング関係ではなく一般人相手に、面白半分に銃を弄ぶ若者が大勢いる地域である。ターゲットにされたら身の守りようがない。


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「パリの北駅、東駅付近の治安の悪さ」というのは私には全然ピンと来ない。
アタックされる気配もないし、怪しい人につけられる気配もないし(これだったら南イタリアの方がずっと怖い)、しつこい物売りが言い寄ってきてうんざり、なんてことも全くない。
ただ、他のパリの地域とはっきりと違うこのエリアの特徴は、移民が多いこと。アフリカ系、インド系、アラブ系。。。。etc.
だから何?って感じである。 「フランス人(白人)だけでなく、色のついた移民が多い地域」を「治安が悪い」「雰囲気が悪い」と解釈するのはbullshit、アホアホである。
「何かあってはいけない」という老婆心からかガイドブックはそう書くし、それ(その解釈までも)を鵜呑みにする読者も多い。

貧しい移民がドラッグを売る。。。。それはどの街にもあることで、買わなければいい。一般人に被害が及ぶことではない。
スリも詐欺も、観光客のいないこの地域よりも、一等地のルーブル美術館周辺の地下鉄の方がずっと多いだろう。


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このあたり、穴場で美味しい店が結構ある。
良さげで狙ってて行きたかった店に、入店したら「あと5分で閉店なの」と言われ諦めた。「また来週にでも来るわ」というプランができないのが旅行者の辛さ。
美味しくて高いものはパリの中心地で食べればいい。同じレベルで半値で食べるなら(しかもツーリスティックでないローカルな雰囲気付きで)、この地域が狙い目。


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ここはサンマルタン運河。街の東側に位置する。
朝の散策に訪れた。住民がのんびりと犬の散歩をしていたり。


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「アメリ」では、アメリが石を投げて水切りをするシーンがサンマルタン運河。
古いフランス映画「北ホテル」もここが舞台。 運河沿いに建つ安宿で起こるドラマ。
昔からのパリの下町。


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東京の下町が流行り、観光客が増え、オサレなカフェなんかできて変わっていくのと同じで、このサンマルタン運河付近にも新しいカフェやビストロがかなり集まっていて、若い住民が多い。


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散策していたら小腹が空いて、適当に入ったカフェでキッシュを。これがすごく上品で美味しかった。
Cafe Craftという、アメリカによくある、ヒップスター好みの、コーヒーが本格的で美味しくて、店内も個性的でシンプルで、といった感じの店。
この手のアメリカ的なカフェ、パリの中心地以外で多く見かけた。アメリカによくあるタイプなので、私は最初あえて避けてまして、常に「古典的なパリらしい」雰囲気のカフェに入っていた。だってツーリストだもん、「パリ」を味わいたいじゃない。
だけど後半、だんだんちょっとアメリカが恋しくなってきて(笑)、自然といつも地元で行ってるような、親しみのあるカフェに入ってしまったのよ。インデペンデントな、スタバとは違う、アメリカでも紙コップでコーヒーを出さない、ラップトップ持って入って仕事ができる、客はフリーランサーがほとんどで、というそんな店。

パリの特に若い世代は、アメリカのカルチャーを無視することができないばかりか、かなりそのスタイルが好きなんだなあ、と言うのも垣間見た。
だってよくある「パリ風」のカフェでは、wifiはないし、仕事とか勉強はできないのね。そう、パリ風な考えでは、カフェは仕事をするところじゃなくて、社交の場所だから。通りに面した小さなテーブルに座り、通行人を眺めながら恋人や友達をお喋りする。「お喋り」が基本だから。wifiあったら、ラップトップ持ってくる人が出てきて、「絵的」に醜くなるからそうしない(そうさせない)。

だけど、古い世代と違って、今の世代はカフェで仕事したいのよ。パリの自分の小さなアパートの部屋にこもるより、美味しいコーヒー飲みながら、空気を味わいながら外で仕事がしたい。インスピレーションもわきますし。
だから、wifi freeで、ラップトップに向かって勉強や仕事ができる、「一人コーヒー」「会話なし」「集中できる」「ギャルソンなし」のカフェ。長居しても気にならない。お会計も先に済ませてるから追い出されない。

この店に入ったら、奥のテーブルはみんなラップトップ持ち込みだった。よくあるアメリカのカフェ風景を見て、なんだか家に帰ってきたような気持ちになった。

アメリカはアメリカ独自にカフェのスタイルを持っていて私は好きなんだけど、一つだけパリを真似して欲しい点がある。カフェに置いてあるスイーツやスナックのレベルをもっと上げてくれよー(切実)
(1)いつまでもでかいマフィンとか出さないでー(砂糖でベタベタしてるし)!美味しいマフィンも出す店は増えたけど、なんで「マフィン」じゃないといけないの?オーブンでもっと色んなもの焼けるよ?
(2)カップケーキもやめてくれー。特にハロウィン前とかね、オレンジ色の着色クリームのカップケーキ、カフェで出すのやめて。頭悪そうだから。
(3)それから顔の大きさくらいある甘ったるいチョコレートチップクッキーとか、そういうのいらないから。
(4)カウンターのガラス瓶にビスコッティ入れればオサレ、だと思わないで。そこのカフェでしか食べられないような焼き菓子作ってよ。
(5)ちょっとおいしそうななペーストリーとかに、高ピーに5ドルの値段つけるのやめてー。「うちはこんなの焼ける職人がいるんです」って値段つけてるんだろうけど、日本もヨーロッパもその程度のパンやペーストリーなら自宅で焼いてる素人が沢山いて、別にプロが自慢できることじゃないんだよ。

アメリカのコーヒーはここ10年で驚くほど美味しくなったのだけど、カフェ食がいかん、本当にいかん(怒)。


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このカフェの隣にあったレストラン。
日本食レストランではないのに(普通にフランス料理です)「営業中」の札が(爆)
独特の個性が気になる。時間があったら入りたかった店です。

11区に続く〜。


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