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Rhiannon Giddens/リアノン・ギデンズ

Posted by ジャンヌ(Mami Takayama) on 19.2017 音楽/歌詞
Rhiannon Giddens201701

今年のシカゴブルースフェスティバルの最終日6月11日。ヘッドライナーのゲイリー・クラーク・Jr.の前に登場したリアノン・ギデンズ。
その日はゲイリー目当ての観客がほとんどだったのだが、期待もそうされずに観客の度肝を抜き、ハートを鷲掴みにし、文句なしにハイライトをさらっていってしまったのは彼女、リアノン・ギデンズである。


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2011年、第53回グラミー賞でベスト・トラディッショナル・フォーク・アルバムを受賞したアメリカン・ルーツ・ミュージック・グループ、キャロライナ・チョコレート・ドロップスのメンバー。ここ数年はソロ活動が多い。
数年前にキャロライナ・チョコレート・ドロップスの撮影をしたのだが、正直いって彼女の印象はそこまで強くはなかった。ソロになってから彼女は本領発揮。
もともとインテリな彼女であるが、アメリカンルーツの音楽をさらに学び、歴史を学び、自分のアイデンティティを掘り下げて追求し、魅力的なシンガーソングライターに成長した。
リアノンのパワフルで美しいボーカル。決してパワーハウスではないのに、力強くて、説得力がある。グイグイ引き込まれる。


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父親がアイルランド系の白人で母親が黒人のバイレイシャル。 アイルランドの音楽がなければ黒人音楽もこの国に生まれてなかったわけで、黒人音楽の歴史がなければ今のアメリカに音楽はない。
ありとあらゆる音楽に接し、大学ではオペラを専攻する。パーフェクトなまでに豊かな音楽環境で生まれ育ったとも言える。彼女はオペラ風な歌い方はしないが、腹から力を出し天まで届くような歌唱力は、オペラで学んだ賜物だろう。

彼女の書く詞は叙情的でも政治的でもある。
新アルバムのタイトル・トラック「Freedom Highway」は、アメリカ大統領選挙の投票日翌日に作られたという。
スターを目指しているアーティストではないので、どこまで世界に広まるかわからないのであるが、今、世界に必要なのは彼女のような確かな力のあるアーティストだと思う。


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ラッキーなことに彼女はルックスに恵まれた女性。
間近で彼女のパフォーマンスを見て、美しい女性ってこういう人をいうのだな、と本当に思った。
ノーメイク、裸足のパフォーマンス。素顔のおかげで、表情として現れる彼女の胸の内を一つ残らずフォトグラファーは見ることができる。釘付けである。
今年40歳だというが、健康そうなお肌はピカピカツルツル。美しい生き方、生活をしているのだろうな、ということが見て取れる。怖いくらいに、体はその人の生き方を反映するのだから。
実は、5年ほど前に見たときよりもずっと綺麗になっているのだ。こういう人って、どんどん綺麗になって行くのだ。もちろん歳はとれど、いつまでも美しくいられる女性なのだろうなあ、と女性の目から見て思う。


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ミュージシャン撮影の時は、どんな大物を撮影しようが、撮影中は撮影に夢中なので涙が出るほど感動することはそんなにない。
ジャズのピアニストの演奏で何回か涙が出たことがあったが、数える程だ。
彼女のパフォーマンスは、撮影中の私を泣かせた。1曲が終わるごとにカメラから腕をおろし、息を整えて興奮を冷まさないと撮影に支障が出るほどだった。他のフォトグラファーたちもそうだった。お互い顔を見合わせて、彼女のすごさに唖然とするしかなかった。
彼女が歌ったカントリーのカバー曲"She's Got You"は胸が詰まった。20代の若い女には歌えない、20代30代と「女」を生きてきたリアノンの感情。全く同じ経験をしていなくとも、恋の酸いも甘いも嚙み分けてきた女性ならば共感できる、リアノンの愛の優しさや痛みのデリバリーの仕方。
人間として、そして女性としてきちんと生きている。強いけれど甘くて、芯が強いけれど柔らかい。パフォーマンスからその人の生き方と成りを想像させてくれるって素晴らしいアーティストではないか。


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人というのは、自分の中で意図的に、あるいは無意識に封鎖している感情や記憶があって、忘れていたその素直な感情を、ストレートな他人の表現によって呼び起こされて自分に向き合う瞬間がある。そういう時に、涙って出るんですね。
それを引き出すアーティストと出会うのはそんなにあるわけではなく、巡り会えたらそれはとても幸せなこと。

今年はこれからもまだまだ仕事でもプライベートでもライブに行く予定だが、シカゴブルースフェスティバルでのリアノン・ギデンズのライブを上回るものには出会えないと思う。それでいい。こんなにいいライブは年に1度の割合でいい。
彼女は9月にシカゴでまたコンサートを行う。もちろん、また素晴らしいと思う。
だけど、シカゴブルースフェスは夏の青空の広がる屋外ステージだった。彼女はすっぴんの裸足で登場し、彼女の肌全体に太陽の光が眩しく照らしていた。真っ青な空を見ながら、緑を見ながら歌うリアノンの魂は解放されていたはず。
ライブというのは一期一会。アーティストたちは年に何百回しても、同じものが一つとない。
今年のブルースフェスのリアノンのライブは、今後繰り返すことのできない、素晴らしいものだったといえよう。

来日経験もある彼女。
今後またツアーで行くと思うので、チャンスのある方はぜひ。


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