佃島

Posted by ジャンヌ(Mami Takayama) on 01.2018 東京散策
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佃島。
佃島といえば佃煮なのであるが、今や皮に浮かぶ漁船風景よりも、背後にそびえる高層タワーマンションの乱立の方が佃島の光景となってしまった。


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でもこの小さい島に、まだ昔の面影はいたるところに残っている。
月島よりももっともっと細い路地。


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佃島に今回来て、以前と変わった自分に気づいた。
前回佃島散策をしたのはもう8年前くらい。
そのときは、川の背後に見えるタワーマンションの姿が気に食わず、なるべく避けて写真を撮ったものだ。
だが今回は前回のような拒否反応は起こさずに、タワーマンションも収めることができた。

えげつないと思われる佃島の乱開発が始まってからもう15、6年?
やはりね、最初は見に行きたくないですよ、そんな佃島の姿を。変わり果てた姿を。
自分の中の勝手な佃島に対する哀愁だとはわかっていても、愛する自分の故郷である東京の一部なだけに、体の端々がなんだか削られて行くような感覚(結構痛切です)。

しかし考えてみると東京という街は、常に変貌を繰り返して来た大都会。震災や戦災で何度も焼け落ち、高度成長やバブルで古いものは壊し、ただただスピーディに新しいものを作り続けて来た。
常に大量の人が流れ込む大都会の宿命。


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幼少の頃から急速に周囲の景色がどんどん変わって行く、あったものが無くなっていくことを見て来たせいか、かつてあった風景が無くなることに対して寂しさを通り越して恐怖感がある。
その恐怖感が結局は私を繰り立てて世界中歩かせて来たのだし、今ある風景をしっかり目に焼き付けておこうという思いに繋がった。

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で、今わかること。 東京は、変わらないことはあり得ない。
ローマの10年やパリの10年と、東京の10年は違うのだ。ましてや30年や50年なんてもっと違う。
東京とはそういう街なのだ。変わり続けないといけない街。

そんなことが受け入れられるようになったのかな、私の中で。
これは若い頃は決して無かった感覚で、佃島でこの感覚に気づき、自分の中の時間の流れを感じたのでした。


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母方の祖母が大好きだった天安の佃煮。佃島の老舗。
結構母は祖母に送ってました。
かつてこの佃煮屋さんはポツンと佃島の端っこに立っている感じで、いつ行っても他の客が並んでいるということはなかった。
なのに、佃島も観光客が増え、おかげで天安には人が溢れている!


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年明けだったので、住吉神社にも人がいっぱい。
こんなに賑やかな住吉神社を見たのは初めて。


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下町ではかなりの確率で残っている、戦時中に作られた防火用水槽。
コンクリートでがっしりとしているので、戦火で木造の家が焼けてもこれだけは残ったのである。
戦時中は各家に一つはあったという。
うちの祖父母の家にもあった。だけど家を建て替えると同時に普通は処分してしまう。
今でも水槽や植木鉢として使用している姿を見ると微笑ましい。


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数十年前の佃島の原風景。わずかに残っている。
高度成長期前の佃島がどんな様子だったか、成瀬巳喜男監督の映画「女が階段を上る時」(1960)を観るとよくわかる。
主演の高峰秀子は銀座のクラブのママだが、実家は佃島。当時の銀座と佃島の対比がよくわかる映画。
今の銀座は、映画の中の銀座とそんなに変わらない。だが佃島の変貌はすごい。改善された点ももちろんある。いや、改善された点の方が住民にとっては多いのだろう。
結局感傷なんて、外部の人間が勝手に持つ感情なんだろうな。


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佃島を離れ、中央区から江東区へ向かう橋の隅田川。
隅田川の近くで幼少期育ったので、隅田川のどの部分であっても、この川に出くわすと親しみを覚える。

だがこの時、アメリカのミシシッピ川を思い出したんだよね(笑)
日本に来てから1ケ月くらい経った時だった。そろそろアメリカが恋しいのかな?日本に飽きて来たのかな?なんて思った。
一月経ってアメリカが恋しくなってたことは確かです。日本はいいけれど、やはり窮屈なところはあるわけで。。。。だから日本を出てアメリカに居ついているわけですから、当たり前ですが。


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さてさて、まだ東京日記続きます。
おつきあいくださいませ。


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